松柏類 クロマツ 黒松
樹種の特徴
クロマツは、マツ科の常緑高木で、本州以南の海岸沿いを中心に自生しています。男松といわれるように、荒々しい荒れた幹肌が魅力で、人気の樹種です。実生で育てても失敗がなく、盆栽を作りやすいともいわれています。
日頃の管理
水や肥料をしっかりと与え、風通しがよく日当たりのよい場所で管理します。特別に寒暖の厳しい地方でない限り、夏や冬の保護は必要ありません。夏に二番芽を出させるため、春から秋までの間、肥料を十分に与えます。クロマツは病害虫にはかかりにくいのですが、アブラムシは大敵です。予防のため、定期的に薬剤を散布するよう心がけましょう。
樹形づくりのポイント
植え替えは二年に一度おこないます。3月ごろから剪定し、新芽が伸び出してくるころに芽摘みをします。7月ごろには、弱い芽から新芽を切り落として前年葉だけにします。時期をずらして強い芽を芽切りすると、秋口には二番芽の大きさが揃います。8月には、三芽以上を二芽にする芽かきをします。このとき、中央部に伸びている立ち芽をかきとるようにしましょう。12月になったら古葉をとり、葉を全体的にすかします。クロマツに曲をつける針金かけは、11月〜3月におこないましょう。幹に曲のある素材を入手したら、懸崖(けんがい)や半懸崖(はんけんがい)などの樹形に仕上げると、雰囲気のある盆栽になります。