直感と記憶

京造制作所の「京造」とは祖父の名前です。

祖父は40年前に他界しており、私の記憶にはほとんどありません。

仕事はデザイン及び、映画の看板を描いたりしていたそうです。

眉唾ではございますが、奈良の遊園地のロゴや吹田の遊園地のロゴも考えたそうです。

私は幼少期に、祖父の着ていたセンスの良さそうな服や、残された作品に触れることで、ほとんど記憶のない人物を、いつの間にか尊敬するようになっていました。

盆水の原点2

祖父のお墓は京都にあります。

京造制作所の現状報告も兼ねて、本日はお墓参りに行ってきました。

子供の頃、お墓参りの帰りには必ず「鯉のとこ」と呼んでいたお店に寄っていました。
鯉に夢中になり、池に落ちた記憶もあります。

今日は幼少期の記憶を辿り「鯉のとこ」にも行ってきました。

盆水の原点1

久しぶりに行く「鯉のとこ」は、名前を初めて知ったのですが、高台寺「洛匠」(らくしょう)という立派なお店で、観光地のようになっておりました。

日本庭園に出てみると子供の頃の記憶が鮮明に蘇りました。

盆水のテーマは「滝の流れる日本の風景」です。

自分はこういったものを小さな庭のキットとして作りたかったんだなと改めて実感しました。

盆水の原点5

自分は直感で生きているタイプだと思います。

ですが、その直感には自分でも忘れている記憶も関係しているのかなと感じました。

盆水で再現したかった姿が、子供の頃によくいっていたお店の中庭にあったとは思いませんでした。

盆水の原点4

少なからず、水の流れが人の心に何らかの作用をもたらす事は間違いないだろうと思います。

日本の風景を再現できるキットを作ろうと、事務所で夜な夜なダンボールを切り貼りしておりましたが、盆水の原点を思わぬ所で見たように感じています。